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30代のご夫婦が地元・高知へ戻りはじめたお店「雨風食堂」

―土かべ新聞・設置店(高知県高知市 雨風食堂

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 — 子育て中の、自分と同年代が営むお店。

 

雨風食堂のことは、高知に住む友人からこんな風に聞いていました。

 

「最高においしくて素敵なカフェで、
予約すれば、絵本もある部屋で子連れでもゆっくりごはんが食べれるの。
そこのオーナーの奥さんは私たちと同い年で、ウェブデザイナーだよ。

小さいお子さんがいてね、
もしかしてGWで保育園がお休みだとお店は開かないかもしれない。」

 

早速、ホームページを見てみると、
「娘の新しい保育園の入園式や慣らし保育期間のため」
4月の営業日はかなり変則的になる、と書いてある。

 

きれいで美味しそうな定食の写真にもグッときつつ、
同時に、この一文に親近感と興味が湧いてきて、
ぜひ行ってみたいと思ったのでした。

 

 — 「食堂」という名の似合う、佇まい。

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そして、高知旅行中の5月の土曜日、雨風食堂へ。

お店はどこにでもありそうなごく普通の外観で、
町の通りに自然と馴染んでる。

古い木の家具が似合う 光がよく入る明るい店内は、
シンプルで気持ちがいい。

建物も場所もとても「普通」なんだけど、
それを丁寧に、ちゃんと大事にされている感じが素敵で。
心地よいと言ってもほっこりリラックスというよりは、
シュッと背筋を伸ばしたくなるような清々しい空間。

「食堂」という名の似合う、ハンサムな佇まいのお店です。

 

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「食事と図書のお店」とだけあって、あちこちに本が置いてある。

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通りに面するメインの部屋はテーブル11席、カウンター3席ほど。

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レジ脇のDMボックスに「土かべ新聞」も置かせて頂いてます。

 — 色んな味が楽しめる、ボリュームたっぷりの豪華な定食

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お昼ご飯は「本日のお昼ごはん」のメニューのみ。
この日は「チヌのゴマだれあえ」でした。

ボリュームたっぷりのメインに加えて、副菜も4品。
見ての通り、一皿ごと丁寧に盛りつけられ、
異なる味と高知ならではの食材が楽しめて、
かなり食べ応えがあります。

それと、
副菜の中には一口サイズのお寿司があったり、
美味しさと楽しさの両方あるのもうれしい。

食後に頂いたコーヒーと凍ったクリームブリュレも美味しかった。

 

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私たちは子ども連れということもあって、
本がたくさん並ぶ「図書室」と呼ばれる部屋の席を予約しました。

ここはお店の裏手にある、
お客さん誰もが出入りできる部屋で、
お食事が出てくるまでの時間などに本を選んだりできる、
まさに「図書室」的な部屋です。

テーブルも椅子も低めのため、
子どもが椅子から転がり落ちてケガするなどの心配も少なく、
床に座って絵本やおもちゃで遊ぶこともできるし、
私たち親はその間に会話とご飯を楽しむことができます。

 

 — 東京から地元・高知へ戻り、お店をはじめ、子どもを育てる。

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高知は奥さんである、愛友美(あゆみ)さんの出身地。
高校卒業後、進学のために東京へ。
写真の専門学校で学んだ後、
カフェの店員や、派遣社員などを経て、
ウェブデザイナーとして働きます。

そんな暮らしの中で、
少しずつ募っていった違和感を無視できずに、
自然な方へ、気持ちよい方へと向かっていく中で、
地元である高知へ戻り、
この「雨風食堂」をご主人と2人で開きます。

ご主人はずっと飲食のお仕事をされてきたものの、
奥さんの方は喫茶店でのアルバイト経験のみ。
しかし、忙しい駅の喫茶店を店長と2人で切り盛りした、
アルバイト時代の経験が原点であり、
今のお店をやっていく上での大きな糧となっているそう。

さて、2013年のオープンから約2年。
雨風食堂は、今では行列ができる人気店です。

忙しいお店を切り盛りしながら、その傍ら、
ウェブデザイナーとしての仕事もここ高知で続け、
小さなお子さんを育てるお母さんでもある愛友美さん。

いろいろ大変な事もあるだろうと伺うと、

 

「子どもがいると、子どもの事情にどうしても左右されてしまうのは
 自然なことだと思ってます。

 高知では、そういうお店も多くて。
 他も日曜祝日休みや、
 田舎にいくと消防団の活動のある日は休み、とか。

 自分たちの違和感を無視できずに高知へやってきた私たちにとっては、
 小さい子がいるのに日曜日にお店を開けている方が
 不自然で気持ちが悪いんです。

 そういう事情も自然に受け入れてくれる土壌が
 ここにはあると思います。」

 

と、言います。

 

— 自分たちの暮らしが真ん中にある、という感じ。

 

愛友美さんの話を伺って、
「仕事」と「子育て」と「自分」とが、
暮らしの中できちんとつながっているんだな、
と感じました。

それは当たり前のようで、実は難しい。
私たちは当然のように、
仕事だから、とか、
みんながそうしてるから、とか言って、
流されるようにして、
本当はこうありたいという自分の暮らしを手放してしまう。

そうじゃなくて、
愛友美さんが「違和感を大事にした」ように、
「それって本当?」と自分へ問うことを忘れなければ、
自然と暮らしは自分の手中に収まるんだと思います。

 

— 高知の面白い人が集まる、「雨風食堂」。

 

最後に1つ、小話を。 

チーム「雨風食堂」は、基本2名です。

ご飯を作られるご主人。
(私たちのおしゃべりの間も言葉少なく穏やかで、笑顔が素敵でした)

そして、もう一人が日によって、
愛友美さんかスタッフの方です。

この日いらした、笑顔が素敵なスタッフの方は、
本業は花屋さん。※写真・右

雨風食堂からも近い「bois(ブア)」という人気の花屋さんにて店長を務め、
お店の本(BOIS)まで出されて、つい最近卒業されたばかりだそう。
次へのステップまでのつかの間、
雨風食堂を手伝われているということでした。

他にも、雨風食堂のスタッフさんは、
本業はデザイナー兼イラストレーターの人や、
高知のセブンデイズホテルのホテルマンだった人など、
面白い経歴の方が集まってらっしゃるよう。

おいしいごはん屋さんとしても、
また、人が集う地域の拠点としても、
すてきな場所「雨風食堂」さんでした。

 

チーム「雨風食堂」の皆さん、どうもありがとうございました。 

暮らしのおへそ・19号でその暮らしぶりが取材されているそう)

 

雨風食堂

住所 高知市一ツ橋町一丁目65
電話 080-3737-5981
http://amekaze-shokudo.jp/

※営業時間はホームページにて。人気店なので予約がおすすめです。
※高知駅から車で約5分。観光の方は高知駅でレンタサイクルして自転車で来られる事も多いそう。駐車場は5台あり。

 

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This article was written on 17 5月 2015, and is filled under 食べる.

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